随想に何を書くか考えていると思いだされるのはリーグ戦である。目標にしていたリーグ昇格を果たすことができなかったが、それでもリーグ戦を通して、目標設定の大切さ、努力の大切さ、チーム目標達成の難しさ、目標達成の楽しさ、など大切なことを色々と学ぶことができた。

 

私が初めて随想の存在を知ったのは入部直後の4月中頃だったと思う。どの随想も部への思いや後悔が綴られており、どの先輩もそれだけ真剣に部活に取り組んでいたのだなと思うと、なんとなく入部した私はこの先もやっていけるのか不安になったのを覚えている。5月になると初めてのリーグを迎えた。光栄なことに試合に出場することができ、さらにはエースの岡本先輩と組めたことで32敗と勝ち越すことができた。少し自信の生まれた私は、自分の技術力を向上させ、部員であるうちに7部昇格を果たし、願わくは立役者になりたいと思うようになっていた。そうして気づけばソフトテニスに真剣に取り組んでいた。そして迎えた秋リーグ。対戦運もよく、41敗と大きく勝ち越すことができた。秋リーグが終わると部は大きな問題を抱えた。部員は8人となり、当時の主力から4人が抜け、さらにチームの勝ち頭であった3年生は就活。私は自分が勝たなければと思い、長所を伸ばすだけでなく、弱点も克服すべく計画を立て練習に励んだ。

 

迎えた2年生の春リーグ。チームとしても8部優勝を成し遂げることができ、さらには個人としても全勝をあげることができた。入部当初に掲げていた7部昇格が早くも実現できそうであった。しかし入替戦ではあと一歩のところで敗れ、さらには個人としても敗れてしまい7部に上がることができず、悔しい結果となった。私は自身のさらなる向上よりも、部員みんなの底上げをしたほうがリーグ昇格できるだろう――、そう思うようになった。その思いが大きくなり個人のレベルアップを蔑ろにしてしまっていた。その結果、練習はしていたが大きく成長することはできず、それどころか弱くなってしまい秋リーグでは03敗と不本意な結果となった。リーグが終わり、幹部になるにあたって、チームの強化と個人のレベルアップの両輪を回していこうと決心し、他人に甘えず頑張るために、同期には無理を言ってシングルスをやらせてもらうことにした。

 

 レベルアップに向けた取組を始めた矢先、コロナによって部活動が禁止となった。なんとか部活の再開に漕ぎつけたのは8月の末であったと思う。ここからチームも個人もレベルアップを!と思っていたが、すぐに秋リーグはやってきた。2年生の秋リーグ後に気持ちを入れ替えたとはいえ、コロナで満足に練習ができなかったこともあり、個人としては22敗、チームとしては1勝しかできなった。秋リーグが終わり、最高学年となるにあたってこれまで以上にチームの強化と個人のレベルアップに取り組む決意をした。特に個人のレベルアップは今まで以上に力を入れて取り組んだ。

 

 そうして迎えた4年目の春リーグ。度々の延期により7月開催となり、昨年の秋リーグに続いて昇降格がなく、リーグ独特の緊張感はなかったが、個人としては久々に手ごたえのある状態で迎えることのできたリーグであった。夏はその勢いを継続して更なるチームと個人のレベルアップを図った。そうして臨もうとした秋リーグは残念ながら中止となった。中学でソフトテニスを始めてから10年、あっけない結末であった。

 

 結局、1年の春リーグ後に夢見たリーグ昇格の立役者になることはできなかった。それどころか部や後輩に残せたものがあるのかも分からない。しかし、私自身は色々と学ぶことができたので入部して良かった。ほかにもいろいろな選択肢がある中でソフトテニス部への入部を決意した私に感謝したい。

 

 

 

最後になりましたが、多くのご指導、ご支援を頂いたOBOGの皆様に感謝の言葉を申し上げたい。本当にありがとうございました。今後とも変わらぬご指導、ご鞭撻のほど宜しくお願い致します。また、これまで関わってくださった先輩、同期、後輩、他校の皆さん、本当にありがとうございました。そしてこれまでやりたいようにやらせてくれた家族にも感謝申し上げます。これからはOBとして微力ながら支えていきたいと思います。今後とも宜しくお願い致します。