随想

 

4年社 遠藤雅

 

随想を書くにあたって、入部から引退までを振り返ると、本当に多くの方に支えられていたことを痛感する。

 

大学に入学した当初は、ソフトテニスをやろうとは全く思っていなかった。先にソフトテニス部に入部していた野田に、体験に誘われ、自主練習に参加した。ラケットの握り方から素振りなど、一から手取り足取り教えてもらった。体験を終えて、純粋に「楽しい」と思ったことを覚えている。そして一回の体験で、私は入部することを決めた。

 

入部して数か月後に出た、初めての試合も鮮明に覚えている。一年生の秋の新進大会だった。結果はストレート負けだった。一部や二部といった格上が相手だったわけではないが、こんな早いサーブが自分にも打てるようになるだろうか、あんなスマッシュやボレーができるだろうかと不安になった。そして、ただ楽しいという思いだけで、入部した自分は、浅はかだとも思った。しかし、先輩方が、自分の練習時間を割いて指導してくださったり、同期もときに厳しく、ときに温かく励ましてくれた。そうして、少しずつではあるが、上達しているのを感じることができた。本当に先輩方や同期には感謝してもしきれない。

 

また、後輩にも多く支えられた。2年生の春に瀧根、岸田、夏に栗原、秋に横田が入部した。そして今年、澤部が入部してくれた。5人は練習熱心で、テニスに強い情熱を持ち、その姿に正直いつも圧倒されていた。5人のおかげで、練習に活気も増し、リーグ優勝、入れ替え戦、昇格まで経験できた。リーグに出ることが目標だったのが、リーグに勝つこと、そして昇格することが目標になっていき、それを実現させることができるなんて、入部した当初は夢にも思わなかった。技術面でも、練習に対する姿勢も、部に対する責任感も、全てにおいて後輩から影響を受けた。それに対して、私は部になにか貢献できたかと言われると、なにも答えることができない。正直、初心者であることを自分の中で言い訳にしているところがあり、レギュラー争いへの強い気持ちを持ち続けることができなかった。また、部の士気を上げるために積極的になにかできたかというと、それもできなかったように思う。

 

入部から振り返ってみても、私は人からもらってばかりであることに気付いた。先輩方、同期、後輩からアドバイス、励まし、たくさんの経験をもらった。自分はなにもあげられなかったと、自責の念に駆られることばかりである。しかし、本当に自分勝手であるが、私はこうして充実した大学生活を送ることができ、恵まれているなという気持ちの方が強い。ソフトテニスをやったことのない私を、部に迎い入れてくださり、指導をしてくださった男子部の先輩方や、昇格に向けて一緒にやってきた女子部の皆さんには感謝の気持ちでいっぱいです。

 

四年生の秋リーグ、国士舘戦が私の最後の試合だった。結局、有終の美を飾ることができず、悔しい気持ちと申し訳ない気持ちでいっぱいだった。ただ最後に「楽しい」と思いながら試合をすることができた喜びも感じることができた。「先輩ともっとテニスがしたかったです」という後輩の言葉が心に残っている。不甲斐ない先輩であったと思うが、ついてきてくれて、ありがとう。

 

 最後になりますが、関さん、起橋さんをはじめとするOB・OGの皆様には大変お世話になりました。すばらしい環境で、練習に取り組むことができたのも、OB・OGの方々のご指導、ご支援のおかげです。これからはOGの一員として、ソフトテニス部を応援していきたいと思います。今後ともよろしくお願い申し上げます。